ドラクエXIをふりかえる
2017年7月29日、 ドラゴンクエストXI が発売されました。
8月20日に、ようやく真のエンディングを迎えられましたので、
熱が冷めないうちにこのすばらしさを書き留めておきます。
(細かいところで、DQモンスターズ キャラバンハートがある)
7には苦い思い出があるので、それ以来DQとは無縁の人生を過ごしていました。
今作最大の特徴は、PS4/3DS/Switchのマルチプラットフォーム開発ですが、
私はPS4のダウンロード版を購入しました。
アンリアル製据え置き機向けの映像や動作を確認したかった、というのが大きいです。
第一印象
プレイしはじめてすぐに気づいた点が、このあたりです。
・操作説明をされなくても手になじんでおり、ストレスなくプレイできる
・UIが極限までシンプルで、これまで通りなのにむしろイマドキらしさがある
・映像美のなかに、鳥山明 氏デザインのキャラクターがちゃんと生きている
「手に馴染んでいる」というのは非常に大事なところで、
新作ゲームの課題である「新しいことを覚えるのが面倒」ということが無いのが
老若男女楽しめる理由でもありますね。
進化と簡略のバランスが非常に良いところが印象的でした。
UIのシンプルさも、日本のゲームにありがちな複雑怪奇なものでなく、
シリーズおなじみの黒画面に文字だけのもの。
(深い階層のメニューは専用UIがありますけど)
海外主流のウィンドウ型UIを1作目から取り入れていたのは、
当時の開発者がウルティマやウィザードリィなどにハマっていたから、でしょうね。
(インタビューで出てくる話)
キャラクターの表現も秀逸で、アニメーションやセリフまわし、表情など、
まるでディズニー映画を観ているような感覚(というと大げさですが)になります。
これはPS4の恩恵が最大限にあったかと思います。
あらためて、ゲームにおけるキャラクターデザインの重要性を実感しました。
なんといっても、このゲームでしか表現できないことなんですから。
好印象1:ムダなストレスがない
次に気づいたのが、「ムダなストレスのなさ」です。
・最初からファストトラベル呪文のルーラを覚えている(しかも使い放題)
・最初から馬を呼び出してマップ移動を短縮できる
・モンスターはシンボルエンカウント制で、戦わなくても先に進める
・装備は鍛冶で自分で作れるので、お金稼ぎがほぼ不要
この辺は、MMORPGであるDQ10からデザインを学んだのかもしれませんね。
(自分はFF14をプレイしているけれど、DQ10は未プレイ)
特に戦闘はランダムエンカウントでなくなったことで、
敵が強いと感じたら、お金が足りないと感じたら、必要に応じて戦えることで、
よりリアリティが増すだけでなく、ストレスフリーにもなりました。
船に乗っているときだけはランダムエンカウントなんですが、
トヘロスという呪文を使えばモンスターが出にくくなるのでおススメです。
好印象2:シナリオの良さ
続いて良かった点は、「シナリオの良さ」です。
正直、DQに感動とかは期待しておりませんでした。
勇者とかいうご都合スーパーマンが、
王道なお使いをこなして、魔王を倒して終わりでしょ?もう結果見えてるよ。
ごめんなさい、最初はそう思っておりました。
・勇者はなぜ悪魔の子!?
・仲間はそれぞれ謎をかかえている!?
・あの、もののけ姫にでてきそうなものは何!?
・数々の人間ドラマあり(泣ける)
いろんな伏線が散りばめられており、先が気になってしょうがない。
とはいえ、次にやることはハッキリしていて、
地図を開くと次の目的がちゃんと書いてあります。
目的地にはマークがあるので、道に迷うこともありません。
この世界では占い師が成り立ちません。(笑
というわけで、相当シナリオは練られていました。
ゲームデザインも堀井さん監修なので、心配ご無用。
キャラのセリフも堀井さんが書いておられるようですが、
ただの村人のセリフだけでも、じわじわ泣けてくるものがあります。
ちゃんと人間臭さがあるんでしょうね。
好印象3:細かい作りこみ
とくにミニゲーム類はよくできており、
それだけで数時間夢中になってしまうレベル。
マジックスロットは監修が入るほどで、
コツを掴んだら目押しをしてガッポリ稼いで・・・とつい本気になってしまいました。
ウマレースもハマりまして、FF14のチョコボレースもこうなってほしいなぁと(笑
ちゃんと全カップ優勝しました。
細かいところで、装備によっては見た目が変わるのも
モチベーションアップに繋がりました。
欲を言うと、FF14のミラプリのように、見た目はおしゃれ装備で、
中身は最強装備、みたいなしくみが欲しかったですね。
(一部キャラの最強装備は見た目が変わらないものがあるので)
真のエンディングを迎えて
※以下、大量のネタバレを含みますので、未クリアの方は読まないほうがいいです
現代の世界線では、世界に大きな被害が出てしまい、●●●●が死に、
ハッピーエンドとは言えない終わり方となりました。
そこから過去に戻り、ウルノーガの野望を阻止し、誰も死なない世界線を作った。
(元々過去に居た主人公は消滅するんだろうか)
その後、邪神ニズゼルファを倒し、ハッピーエンドとなるわけですが・・・
賢者セニカを時の番人から解放し、
勇者ローシュが導師ウラノスに殺される前に戻り、
愛する人に再会してもらう、という演出は鳥肌ものでした。
きっとその後、ウラノスの裏切りを阻止して、ニズゼルファを倒し、
平和を取り戻すことでしょう。
ローシュとセニカは恋人同士。つまりこの二人は勇者家系の先祖となるわけですね。
祖父ロウ、父アーウィンがいるので、11からは遠い家系でしょうけれど。
聖竜から「ロトの勇者」と言われた11勇者が、
これまでのDQシリーズの伝説だった初代勇者、ということになりますね。
さらに、聖竜自身も闇に取り込まれるかもしれない、という一言は、
DQ1のりゅうおうを匂わせる雰囲気でした。
結局、DQ11は DQ0 というか、原点のおはなしだったわけですね。
真のエンディングのスタッフロールの中に、ふっかつのじゅもんが書かれており、
それをクリア済みのPS4で入力すると、DQ1の無料ダウンロードができます。
ここに繋いでいるのも粋な演出ですよね!(期間限定のようです)
このふっかつのじゅもんは共通らしいので、見逃した方は検索するといいでしょう。
まとめ
DQ11はシリーズ原点にして最高傑作、
そしてドラゴンクエストの集大成とも言える出来栄えでした。
もうこれ以上のものは作れないんじゃないの?と心配になるくらい。
開発関係者も、もうけっこうなご高齢なんですよね。
すぎやまさん:86歳
ほりいさん :63歳
とりやまさん:62歳
プレイのきっかけはささいなことでしたが、
結果としては非常に得るものが多く、充実した時間となりました。
しばらくはこの余韻に浸りつつ、他のプレイヤーと語り合っていきます。
おしまい